神のみぞ知るセカイ 第11話 「おしまいの日」 感想

ボールは友達なのか？チームメイトが友達なのか？
本は友達なのか？図書館が友達なのか？
なんて事を今回のお話で感じました。
そして　友達を蹴って良いのか、蹴られて喜ぶＭなのか？
キャプテン翼を知らない人にとっては何を言っているのか
分からないかもしれませんので　この辺にしておきます。

突然のキスで駆け魂が栞の身体から抜け出たことに関しては
少し違和感を覚えてしまいましたが　それ以外は
素晴らしい映像美・音楽・脚本と　まさに総合芸術とも
言えるような内容に仕上がっていたのではないでしょうか？

リアルから離れた栞の脳内世界の描写が圧倒的でしたね。
本が滝の様に落ちてきたり　舞い上がったりと
本＝栞のアイデンティティでありそのものだという事が分かり易く提示されていました。
以前のお話で　栞はこの図書館の本は全て読破したと言っていましたが
一度読んだ本は　既に栞の血肉となり栞の身体の一部となっているのだと思います。
図書館自体が　栞の身体そのものだと感じさせられました。
感情のうねりを本を使い見事に表現していたなー。
なぜ視聴覚ブースを拒むのか？そして前回の感想の最後に書いたのですが
なぜいつもこれほどまでに大きな図書館なのに利用者がいないのか？
それが今回わかった気がしました。
図書館に入り込むものは　ウイルスの様なものだからかもしれませんね。
自分の身体を冒す外敵は寄せ付けないということだったのかもしれません。

そして今回栞の籠城に関して、心を閉ざした栞の状態とシンクロしていて
面白かったです。そこへエルシィが半ば強引ですが穴をあけ桂馬が乗り込み
緊急手術といった感じでしたね。
エルシィの羽衣は本当に便利だなー、穴を開けたり修復まで出来るんですね。
栞は優し過ぎるんですよね、そしてとても傷付きやすい柔らかな心を持って
いるのでしょう、現実にも栞の様な人は沢山いると思います。
言葉の力を知っているから　言葉が凶器にもなると知っているからこそ
自分の放つ言葉にためらいを持ってしまうのかもしれませんね。
しかし、言葉は人を癒し救うものでもあるはずです。
栞が編む小説は一体どのようなものなのか気になりますが
そこにはちょっとドジだけど元気な栞の姿があるのでしょう。
いつか　彼女の書いた物語を読んでみたいな。

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